さて前回の続き、ムンバイ2日目。撮影の日。
この日は、昼過ぎから撮影ということで、ホテルでゆっくりと寝て、お昼前にホテルを出発。
ホテルの近くにスタジオがありそこでの撮影でした。
撮影所は、門に警備員が居て、その奥にたくさんのスタジオと、ロケバスのような車がたくさん停まっていました。
そのロケバスみたいなのが、出演者の控室なのです。控室の中で、3人のスタッフにメイクや髪の毛を整えてもらいます。
実は、この撮影は、私は単身でインドに行っているのと、通訳を手配しないで英語のみでコミュニケーションを取っていたので、私の片言な英語で何とか乗り切っていて、ある程度は話してること分かるのですが、何か難しいこと言ってる場合は「OK!OK!」と適当に答えていました。
そして、メイクが進んでいくと、何か後ろの無駄毛を剃りたいというから
得意の「OK!OK!」と答えると
何やら後ろでバリカン使ってジョリジョリと。
すると
こんな状態に!
ちなみに、私は帰るとき、このまま日本まで帰国しました(笑)
そして、リハーサルをしたあと撮影前にお昼ご飯を食べるのですが、日本でも撮影現場ではお弁当以外にケータリングがあったりするのですが、インドも同じようにケータリングでした。ただ問題が。並んでいるもの80%はカレーです。ベジタリアン用とか、チキンとか、豆のカレーとか。宗教上とかベジタリアンとかあるので、たくさん種類はあるのですが基本的にはカレーなんです。
そして、テントの外では、タンドリーチキンを焼いてました。
カレーしかないので、カレー苦手なんですが、とりあえず食べます。
ナンだけは食べれましたが、カレーは辛い!!香辛料が強い!
そして、スタジオの準備をしてるので、中を見に行くと
スタジオの中に、本当のお店のようなセットを作ってます。
しかも陳列してる商品も本物が1枚1枚綺麗に並べられています。
そしてスタジオの上を見ると、なんと天井はビニールシートで、さらにキャットウォークがロープに木製。
写真では2名しか写ってないですが実は、反対側にもたくさん人がいて本番中は、上に20人くらい居たのでビックリ。
そして、準備が終わり、約2時間くらい待ったでしょうか。
スーパースターが来るのを。
今回一緒にCMで共演したのは、上の写真にすでに登場してますが、インド映画界の超スーパースター
サルマン・カーンさんという俳優さんなのです。この方を知らないインド人は居ません。
というか世界的な大スターなんです。
正直私は、いつもの通り彼がどれだけすごいのか何もわかってなくて撮影現場に行ってます。
というか、ほぼ当日とかに「彼は、サルマンカーンっていう大スターなんだよ」と聞かされるので正直「へー、そうなんですね」という感じで仕事をしてました。ほんと失礼な話なんですが(汗)サルマンカーンファンの皆様申し訳ございません。
正直、いまなら彼のすごさを知ってるので緊張してNGばかり出していたと思います。
彼がどれくらい凄い人かと言いますと、インドの3大カーンと呼ばれるインドを代表する超大物俳優で、インスタのフォロワー数で言うとなんと3172万人のフォロワーがいます。そして年収は毎年50億円以上と言われています。
それを言われてもピンとこない人は、下のツイッターの映像をご覧ください。
彼が自宅のベランダに出たときの映像です。
#EidMubarak pic.twitter.com/nJSVP4Gzqa
— Salman Khan (@BeingSalmanKhan) June 5, 2019
もうまるで王様のようなそんな方なのです。
もう何時間でも待ちますよ(笑)
スーパースターが、スタジオに到着したとスタッフから言われ、控室のバスから外を見ると
サルマンカーンさん登場です!
真ん中の白いタンクトップの方がそうです。
というか、スタジオの敷地内なんですがいつの間にファンが入り込んでます。
これは良いんですかね?スタッフの家族?
撮影が開始して約1時間半くらいでしょうか、なんとか全て撮り終えて終了。
このCMですが、インドの下着メーカーのCMで、このサルマンカーンさんが何年もイメージキャラクターになってるブランドでして、毎回面白いCMを撮っているようです。そして今回は、お相撲さんがパンツを買いに来る設定。
私が何度も練習したヒンディー語のセリフで、登場します。
私が発する言葉は3つありまして、意味は下記の通りです。
①私のパンツはありますか?
②これしかないの??(サイズが)
③これなら履けるぞ!!
の3セリフです。
それではメイキング映像も後半に登場しますのでぜひご覧ください!
最初のほうに、監督のコメントで、「日本から来た相撲レスラーの田代は笑顔がとてもスウィートで、ハッピー野郎だよ」みたいなことを言ってるかと思うのですが(私の英語力の読解力では)、その辺もちょっと聞いてください。
あっ、ちなみに③のセリフの時、「すごい幸せそうに笑って!」という演技指導だったのですが私にはそれが難しくて、コーディネーターが「タシ!昨日キングフィッシャー(ビール)飲んだ時の顔だよ」と言い出して、私は、「あぁあんな感じね!」とビールを思い出して演技してOKが出たのです。これはのちのインド映画SUMOでも、「タシ!今日の撮影終わったらキングフィッシャーを部屋にたくさん運んでおくよ」と言われ、私の発奮材料にされるのです。
話が長くなりましたが、それではご覧ください!
私の名演技を(笑)
いかがでしたでしょうか?
撮影後の撮った記念写真がこちら
日本に帰ってきて、近所のインドカレー屋さん行って、インド人の店員に「サルマンカーンさんって有名なんですか?」って聞いたところ、店員さんが鼻で笑って「有名なんてもんじゃないよ。知らない人居ないよ。」とあたかも「えっ知らないの?」という感じで冷たく言うのです。私が「うわぁ、やっぱりすごい有名なんですね。じゃあこの写真ちょっと見てください」と店員に上の写真を見せたら、「えっ!ほんと?すごいよ!」と言い、裏の厨房からもたくさんのインド人店員が出てきて、写真見せろと。さらに、私と写真を撮ろうというのです。さっきまで冷たくあしらったくせに(笑)
サルマンカーンさんって、インドではそれくらいすごい人なんです。
日本で例えると誰ですかね。
これが私が、インドに導かれる第一歩になるのです。